岩井俊雄によるTENORI-ON開発レポート&作品情報
by tenori-on
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TENORI-ON HP(old)
開発中に公開していたヤマハデザインサイト内のTENORI-ON公式webです

ELECTROPLANKTON
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ニンテンドーDS上で動く音と光のメディアアート 『エレクトロプランクトン』

いわいさんちweb
親子や家族のあり方をテーマにした、岩井俊雄のもうひとつのブログです。
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TENORI-ONが体験できる場所 in Tokyo
25日のスパイラルホールでのTENORI-ONラウンチイベントに続き、
26日は渋谷タワーレコードでTENORI-ONの大々的な体験展示とライブ、
そして27日はスパイラル地下のCayで関連ライブがありました。
立て続けでヘトヘトですが、出演してくれたミュージシャンや
声をかけていただいた来場者の方々との会話にとても元気付けられました!
ありがとうございました!

これでようやくイベントは一段落。
5/12の発売開始まで、しばらく静かに見守ることになりそうです。

さて、今回のイベントと前後してTENORI-ONの体験展示が都内でスタートしました。
現在TENORI-ONを体験できる場所は以下の2ヶ所です。
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まずは、青山スパイラル1Fのスパイラルレコーズ
CD視聴機と並んで、2台のTENORI-ONスタンドが設置されています。
スパイラルレコーズさんには、かつてTENORI-ONがまだ試作機だった時代にも
試験的に展示をさせてもらったことがあります。
TENORI-ONを初めて一般の方が触ったのがここスパイラルレコーズ、
そして今回のラウンチイベントもスパイラルホールと、
TENORI-ONとスパイラルとは並々ならぬ関係があるんですね。お世話になってます。
開店時間(11:00~20:00)であれば、いつでも自由に触れます。無休です。
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そしてもう一ヶ所は、初台の東京オペラシティ内にあるICC(NTTインターコミュニケーションセンター)
ICCでは、現在無料でさまざまなメディアアート作品を体験できるのですが
一年に一度大きな作品入れ替えがあり、4/19からリニューアルオープンした
「オープン・スペース2008」で、TENORI-ONの専用展示室を作ってもらいました。
こちらでも、2台のTENORI-ONが自由に触れるようになっています。
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また、ICCの展示では特別に、TENORI-ONの開発プロセスを見てもらおうと
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アクリルケース内に、ワンダースワン版テノリオン、初期スケッチ、TENORI-ON第一次試作機、
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第二次試作機、テスト部品、開発用基盤などを展示しています。

これは、他では絶対に見られないものですので、ハードウェアや
TENORI-ONの歴史に興味ある方はぜひICCに見にきてください!
僕の過去の作品など、TENORI-ONに関連する映像も上映しています。
開館時間10:00~18:00、月曜休館ですのでお間違えなく。

いち早くTENORI-ONを触ってみたい方、スパイラルレコーズもしくはICCへどうぞ!
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by tenori-on | 2008-04-28 09:12 | TENORI-ON
TENORI-ON日本発売決定&スパイラルラウンチイベント終了!
この開発日誌では、まだワールドツアーの旅の途中ですが、
実時間の本日4月25日、正式に日本国内でのTENORI-ON発売が発表されました!
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そして、青山スパイラルホールでのラウンチイベントも大成功!
今日は、僕にとって最高の一日でした!
ラウンチイベントにきてくださった方ありがとうございました!
感想など書き込んでいただけるとうれしいです。

(旅の続きは、引き続きアップしていくつもりです)
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by tenori-on | 2008-04-25 23:48 | TENORI-ON
ワールドツアー8日目~日曜日のモントリオール
モントリオールでのオフ2日目。
この日、僕はどうしても行っておきたいところがありました。
それは、1967年にモントリオールで開催された万国博覧会の跡地にある
バックミンスター・フラーが設計したドーム、バイオスフィアです。

調べてみると、市内を流れるセントローレンス河の中洲の島にあるらしく、
ホテルからしばらく歩いた地下鉄の駅からだとすぐに行けることがわかりました。
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この日は、昨日にもまして寒い日です。
地図を見ながら駅をめざして歩いていると、集合住宅の横の木の上で何かが動く気配がありました。
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リスです!
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ネコのような感じで、野生のリスが街中にいるのはいいですね。
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ふふ、こっちをじっと見ています。かわいい!
写真を撮っていると、急に背後からバラバラッと音がして何かがたくさん降ってきました!
はっとして見ると、降ってきたのはカラつきの落花生。
見上げると、木の横のアパートの2階から、おばさんがこちらを見てにっこり。
部屋の窓から、リスに落花生をあげていたのでした。
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さて、しばらく歩いて目的の地下鉄の駅に着きました。
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ふと、駅の横の建物に目をやると、こ、これは!!NFB!!
僕が敬愛するノーマン・マクラレンのいた国立映画庁です。
見ると、どうもシアターか何かみたいです。
もしかしたらノーマン・マクラレン関係の本とか売っているかもしれません。
あわてて近づいたのですが、オープンは12時からとのこと。
よし、後で絶対来るぞ!
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興奮したまま、地下鉄駅構内へと降りていきました。
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目的の中洲の島へは、たった一駅です。
切符を買ってホームへ向かいました。
駅内はサインが色分けしてあってわかりやすいです。
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電車は川の下を走って、中洲へと向かいます。
地下鉄でたった一駅といっても結構距離があるようで、10分くらい乗っているような感じがしました。
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駅を出ると、目の前は一面の雪景色です!
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そして、振り向くと、おおあれは!
駅の屋根の向こうに、バックミンスターフラーのドームが見えます!
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いさんで近づいていくと、その巨大さにドキドキしてきました。
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徐々にその構造体のディテールが見えてきました。
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とても41年も前に作られたとは思えない美しさです。
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ドームの内側に建てられた建物の中に入ると、大きなバックミンスター・フラーの肖像画がかかっていました。
TIME誌の表紙を飾ったものでしょうか?笑えますね。
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67年当時、アメリカパビリオンとして建てられたこのフラードームは、
現在は水をテーマとする科学博物館になっています。
日曜なのに、ほとんど誰も来館者はいません。
子ども向けに作られた水に関する展示が並んでいますが、お世辞にもよく出来たものではありません。
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でも、博物館の中身などまったく関係なく、来てよかった!と思わせる
ドーム自体の圧倒的な迫力と美しさ!
ドームの内側に立って上を見上げ、球体の頂上がどこかを探したのですが
その三角形が規則的に繰り返される構造によってまったくわかりません。
折りしも、雪が降り出し、僕は空一面に広がるドームの構造を通り抜けて降る雪の中に立っていました。
次第に、自分の感覚が宇宙に取り込まれるような感じがしてクラクラしてきました。
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67年といえば、大阪万博の3年前です。
この残されたフラードームは、大阪万博記念公園に残る「太陽の塔」のような存在でしょうか。
岡本太郎の「太陽の塔」も素晴らしいけれど、しかし、このフラードームの
まったく時代を感じさせない未来的・数学的な美しさはどういうことでしょう!
自分が作りたいものは、フラードームなのか、太陽の塔なのか、
そんなことを考えながらバイオスフィアを後にしたのでした。
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ドームのある島は、現在自然豊かな公園となっていて、
鳥の声があちこちから聞こえてきます。島の中の池もカチカチに凍っています。
街中とはあきらかに気温が違うのでしょう。
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セントフローレンス川をはさんで、街のほうを見ようと歩いていくと
こんなモニュメントが。おお、これはもしやカルダー?
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モニュメントのボディには、しっかりアレクサンダー・カルダーのサインがありました。
これも67年、万博の時に建てられたもののようです。
フラードームに比べると、こちらはやはり時代を感じさせる風貌ですが、
でも十分に迫力があります。

今回のツアーは、ベルリンのテレビ塔、パリのシャルルドゴール空港、そして
このモントリオールのフラードームとカルダーの作品と、
奇しくも60年代に作られた建造物ばかりに出会う旅になりました。
その時代に、特別に光り輝くものを感じるのはなぜなのでしょう?
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さて、万博跡地を離れ、また元の市内の地下鉄駅に戻ってきました。
お昼はとっくにすぎて、おなかもすいていましたが、まずは昼食よりもNFBへ!
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中に入ってみると、そこはシアターとビデオを自由に見られるライブラリーになっていました。
そして、カウンターの横の棚には、ノーマン・マクラレンのグッズを発見!
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そこにあったのは、なんとノーマン・マクラレンの全作品はもちろん、
未完成のフィルムやテストまですべてを収録した7枚組のDVDボックス、
そして、マクラレンの絵をあしらったTシャツとトートバッグ。そしてNFBのマグカップ。
急にミーハーになりきって、買い込みました(笑)
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そして、お昼はNFBのお兄さんに教えてもらったベジタリアンレストランへ。
ビュッフェ形式で、量り売りになっている大きなレストランです。
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このところ、肉系のものが夕食によく出ていたので、野菜がたっぷり食べられて大満足。
外は、晴れたり吹雪になったりと天気がくるくる変わっていたので、
しばしこのレストランにとどまって、ブログの更新などをしていました。
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夕方にはすっかり晴れて、夕焼けがめちゃくちゃ美しいです。
夜は、また西堀くんとRobertと待ち合わせて西堀くんおすすめのフランス料理屋へ。
西堀くん、かなりフランス料理が好きみたいです。
あと、この2人はとにかく酒が大好き。ワインの話で盛り上がってます。
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途中から、Robertの友人だという、フランス人の音楽プロデューサーも加わって
国を超えた音楽の話に花が咲いたのでした。

さて、明日は次なるイベント開催地、ニューヨークへ。
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by tenori-on | 2008-04-24 09:50 | TENORI-ON
ワールドツアー7日目~土曜日のモントリオール
モントリオールでのイベントを無事に終えた翌日の土曜日。
この土日は、初めてのオフです!
実は僕はモントリオールに来たのは今回が初めて。
カナダは10年以上前に、トロントとバンフに来たことがあるだけです。
せっかくなので、この機会にちょっと観光もしたいところです。

しかし、その前にやることがありました。それは洗濯です!!
ツアーが始まって一週間。ほとんど毎日のように移動とイベント続きだったので
洗濯物がかなりたまっています(苦笑)

ホテルのフロントで聞くと、歩いて5分くらいのところにコインランドリーがあるとのこと。
まだ実はカナダのお金をまったく持っていなかったので、ホテルの向かいの
ガソリンスタンドのATMでお金をおろして、コインランドリーへと向かいました。
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この日は、あいにくの雨。かなり寒いです。
到着した日は快晴だったので、なんだカナダはパリよりあったかいじゃん!
と思ったのですが、やっぱり天気が崩れるとぐっと冷え込みます。
雪も降りそうな気配です。
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コインランドリーは、かなり大きくて、おばさんが一人でクリーニング屋をやっている奥に
ずらりと洗濯機と乾燥機が並んでいました。
おばさんに、両替と機械の使い方を教えてもらって、洗濯スタート。

その間、お店の入口のイスに座って待っていたのですが、
見ていると、クリーニング屋といっても、おばさん自身も受け取ったシーツなどを
お店の洗濯機に自分でコインを入れて洗濯していました(笑)
乾燥させたあとは、ラジオでかかっているビートルズの曲を
鼻歌で唄いながらのアイロンがけと、のんびりした雰囲気で微笑ましいです。

ところで、待っている間、僕はノートPCを開いてみたのですが、
なんと無料のワイヤレスLANのアクセスポイントにつながりました。
どうも市内のあちこちに無料のホットスポットがあるようです。
そういえば、街のあちこちのカフェで学生がPCを広げている姿を見かけます。
大きな大学があるせいか、無料のワイヤレス環境が整備されているのでしょう。
モントリオールのような大きな都市で、これは素晴らしいことです。
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洗濯がひととおり終わってすっきりしたあと、ホテルまでの帰り道に
アンティークショップを見つけました。
家具やコインなどと並んで、古いカメラや映写機などがどっさりあって物欲をそそられます。
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とはいえ、今はツアーの途中。あまり大きなものは買えないし…と思いながら見ていたら
棚にこんな雑誌を見つけました。
「Popular Mechanics Magazine」。
これ、今でも刊行されているアメリカの雑誌ですが、なんとその1934年版。
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開いてみると、74年も前の雑誌とは思えないほど、中身がきれいです。
当時の最先端の科学技術のことが特集されているのですが
あまりにレトロな雰囲気なので笑ってしまいます。
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当時の一番ホットな話題はラジオだったりするんですね。
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そして、人間はどこまで高いところへ行けるのか?という特集も、イラストが古風でいい感じです。
科学技術にすごく夢があった時代ですね。
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中でも、僕が気に入ったのは、これ。
あなたもピアノを習ってみませんか?という広告なのですが、
ダンスが不得意で、パーティにもあまり呼ばれなくなった女性が、
ピアノを習ったおかげで、パーティの主役となり、恋の相手も見つかった、という
ストーリーが漫画で描かれていて笑えます。
この漫画の下に書かれた「Learn MUSIC this Quick, Easy Way
- shortest road to friends, popularity, good times」というキャッチコピーを
そのまま冗談でTENORI-ONに使ったら面白いかも!と思いました(笑)
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さて、午後は雨のシトシト降る中、モントリオールの繁華街へと出てみました。
いくつかのビルの中に入ってみたのですが
巨大なショッピングモールが、複雑に入り組んだ感じでいくつも内部でつながっていて、
外から見た感じとのギャップに驚かされました。
おみやげ屋さんで、カナダらしいかわいいアライグマとシロクマのぬいぐるみを
見つけたので、娘たちへのおみやげに買い、散策を続けます。
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繁華街のはずれに大きなカテドラルを見つけたので、入ってみました。
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内部は、とてつもなく巨大で、装飾も天井画も素晴らしい出来映えで圧倒されました。
モントリオールは、単なるヨーロッパのコピーではなく
本物を目指している意気込みをこうしたところに感じます。
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夕方、現代美術館にも行ってみました。
カナダの3人のアーティストが大きく取り上げられていたのですがこれがなかなか面白く、刺激的でした。
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夜は、MUTEKの中心人物であるアランとオードリー、そして西堀くんとRobert、僕の5人で
おいしいフランス料理を食べに行き、昨日のイベントの大成功を祝ったのでした。
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by tenori-on | 2008-04-24 08:22 | TENORI-ON
ワールドツアー6日目~モントリオール本番
モントリオールのイベント当日は、お昼すぎに会場に行けばよいことになったので
久しぶりにゆっくり寝られました。
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会場に着くと、入口のウインドウにスタッフが丸いドットを一生懸命貼っていました。
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会場奥のステージには、昨日リクエストしたスクリーンがしっかり吊られていました。
それも僕がリクエストしたのは3枚だったのに、なぜか5枚もあります!
スタッフに「どうして5枚もあるの?」と聞いたら、最初は、3枚スクリーンをつけてみたけれど、
いまいちで、5枚あった方がもっと迫力があると思って吊ったんだ、とのこと。
リクエスト以上に、独自に考えてよりいいものにしようとしてくれるのはすごくうれしいです。
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スクリーンだけでなく、後ろの壁にはLEDをすだれのように垂らして使う
巨大なディスプレイがあったりと、いろいろなところで工夫してくれています。
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今回このTENORI-ONイベントは、モントリオールで毎年開かれているMUTEKという
電子音楽&メディアアートのフェスティバルのチームにオーガナイズを頼んだのですが
とてもクリエイティブなスタッフばかりでありがたいです。
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設営はとてもうまく進んでいたので、西堀くんと安心して昼食へと向かいました。
会場のすぐ近くに中華街があり、そこで久しぶりにごはんを食べました。
メチャクチャおいしく感じます。
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今回のイベント会場はSATという場所なのですが、単なるイベントスペースではありません。
SATは、アートとテクノロジーの融合をめざして作られたNPO組織で
2階や地下には、アーティストが集まって作品を制作したり、
ワークショップをやったりといった広々としたスペースがあるんです。
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そのSATの中心人物の一人、カナダ人アーティストのLuc Courchesneが案内をしてくれました。
彼は、インタラクティブシネマのパイオニアの一人で、
東京初台のICCでも作品が展示されていたことがある作家です。
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彼自身の新しい作品のことや、このSATの運営のされ方などについて教えてくれました。
運営資金は3分の1が国から、3分の1が他の企業などからの援助、
また残り3分の1はなんと1階にあるカフェ&バーの収入だそうです。
こうした組織を運営するのには、非常にいいバランスのように思えました。
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こちらは、3台のプロジェクターで半球の中に継ぎ目のない映像を投影するシステム。
バラバラにして簡単に運ぶことができるそうです。
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今回のイベントを手伝ってくれているスタッフは、すべて普段このSATでフルタイムで
働いているスタッフだそうです。日本でこうしたイベントをやる場合、会場は貸しスペースで
音も映像も外部の会社がはいるのが普通ですが、ここではすべて自前です。
機材も借りなくても豊富にあるし、スタッフは会場のこと機材のことを熟知しているし、
今回全体があまりにスムーズにうまく行っている理由はこれでした。
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さて、またもや雑誌の取材などを受けているうちに、
いよいよ夜8時になって人が集まってきました。
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TENORI-ONスタンドにも、長い列ができています。
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今回、モントリオールだけのスペシャルパフォーマンスとして
Robert Rippokは、Debashis Sinhaという
インド系カナダ人のパーカッショニストとのセッションを披露しました。
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TENORI-ONと、さまざまな種類のパーカッションの生演奏はすごい迫力でした。
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また、その彼らのパフォーマンスに、僕は僕で自分のソフトウェアを改良して映像を加えました。
リハーサルの時間がほとんどなかったので、ほぼぶっつけ本番だったのですが、
5面スクリーンの美しさもあいまって、この日一番のハイライトとなりました。
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また僕自身もプレゼンで、他の場所とは違う趣向を用意していました。
それは、カナダの実験映画作家ノーマン・マクラレンについて語ったことです。
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ノーマン・マクラレンは僕が世界でもっとも尊敬する作家の一人です。
彼は音と映像をダイレクトに結びつける実験アニメーションを何本も作っており、
僕は学生時代にその作品を見て大きな影響を受けました。
そのマクラレンがいたのが、このモントリオールにあるNFBC(カナダ国立映画庁)なのです。
僕が音と光を演奏するTENORI-ONを作ったのも、マクラレンの影響なくしてはありえなかったでしょう。
マクラレンの偉大な業績と、自分への影響をプレゼンの冒頭で語ったところ、
カナダの聴衆に驚きと大きな拍手で迎えられました。
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他のミュージシャンの演奏も、ベルリン・パリを経てさらに磨きがかかり、
我々のイベントはますます完成度が高くなったように感じました。
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by tenori-on | 2008-04-19 07:47 | TENORI-ON
ワールドツアー5日目~モントリオールへ
パリのイベントは、深夜を過ぎ、すべてのパフォーマンスが終了しても
ステージ前にはDJに合わせて踊り続ける人たちがたくさんいました。
僕は音に合わせてずっと映像演出をしていたのですが、
このままでは朝まで帰れないかも?…と思い始め、2時ごろホテルに引き上げ
シャワー&着替えてベッドに倒れこみました。

明日のホテルを出発予定時間は朝8時。
またもや早いのですが、ベルリンの時よりは寝られます(苦笑)

スーツケースをまだ準備してなかったので、目覚ましであわてて起きて
荷造りし始めたのですが、マフラーがないことに気がつきました。
きっと会場で落としたのでしょう。
しまった!と思ったのですが、窓からのぞくともう会場の片付けも終わっている様子。
くやしいけど、あきらめるしかないようです。

8時前にフロントに下りていくと、もう他のミュージシャンたちが待っていました。
西堀くんに「実は、マフラーをなくしちゃって…」というと、
「え、岩井さんも?僕、コートを会場に忘れてきたんです」
「え~っ、コート!?これからカナダにいくんだよ、大変じゃない!」
すると、近くにいたRobert Lippokが
「僕はジャケットをなくしたんだ…」
…やはり、みんなこの激しいスケジュールでかなり疲れていたようです…
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とにかく、ホテルから空港へと向かいます。
今回のフライトは、参加ミュージシャンたちと一緒。
これぞツアー!という感じです。疲れていてもなんだか楽しい!
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何も食べずにホテルを出発してきたので、空港では搭乗までの時間、全員で朝食を食べながら歓談。
ゆっくりみんなで話せる時間ができたのも、これが初めてでした。
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さて、いよいよこれからカナダのモントリオールへ出発です。
結局フランスにいたのは丸1日だけですね。
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エアーカナダのシンボルマークは、カナダの国旗にも使われているメープルの葉っぱです。
機内で出てきたコーヒーのマドラーにも、そのマークがついていました。
赤い葉っぱの形がかわいいです。
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エアーカナダの機内では、各シートについている液晶画面の大きさに驚きました。
さらに、なんと右側にはコンセントが!
エコノミークラスですが、コンセント付き。
そして液晶画面の左側にはなぜかUSB端子…これはiPodの充電とかに使うのでしょうか?

このコンセントがあったおかげで、パリからモントリオールまでの7時間のフライトの間中、
いつでもノートPCを広げて仕事などできました。
バッテリーを気にしないでいいのは本当に便利です。
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モントリオール空港へは昼12時ごろ到着。
フランス語と英語の2ヶ国語表示がカナダを感じさせます。
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空港へは現地のスタッフが迎えに来てくれていました。
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モントリオールで今回泊まったホテルは、市内の便利な場所にある、なかなかおしゃれなホテルでした。
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部屋も広々としています。
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僕は一息する間もなく、国営ラジオ局のインタビューを受け、
それから、イベント会場の下見に向かいました。
とてもいい天気で、結構暖かいです。
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でも天気の良さとは裏腹に、街のいたるところに雪がまだ山と積まれて残っていました。
やっぱりここはカナダですね。
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これは街中の信号機。
歩行者用の「歩け」の信号が、白いLEDで人の形が描いてあったので、
ついTENORI-ONでも描けそうだな…と思ってしまいます(笑)
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ホテルから10分ほど歩いて、会場に着きました。
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中に入ると、照明で壁一面にドットが投影されています。
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TENORI-ONもすでにずらりと並んでいました。
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TENORI-ONのディスプレイスタンドの後ろに半透明の紗幕が吊り下げられていて、
そこにTENORI-ONのLEDパターンが投影されているので、どうやっているのかと思ったら…
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スタンドの下にビデオカメラが取り付けられていて、
TENORI-ONの裏面を撮影し、プロジェクターで布に投影していたのでした。
いいアイデアです!
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今回の会場もとても広いのですが、ベルリンやパリのような天井高はありません。
手前にはカフェがあり、一番奥に仮設のライブステージができつつあったのですが、
天井高がないのと、ステージの左右に太い柱があるために、スクリーンの映像がよく見えません。
これはまずい、と思ってスタッフと相談してなんとか明日の朝までに
柱の手前に新規に3枚スクリーンを取り付けてもらうように交渉をしました。
一日早く来てよかったです。
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夕食は、現地スタッフに連れられて、なぜかスペイン料理屋に行きました。
この日、アイスホッケーの大きな試合があり、カナダが勝ったそうで
タクシーが走りながらクラクションを鳴らしたり、やたら盛り上がっています。
スペイン料理屋でも大きなスクリーンでみんなホッケーの試合に熱中。
カナダ人はアイスホッケーが大好きなんですね。
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モントリオールのスペイン料理屋で、ドイツ人、アメリカ人などのミュージシャンと
歓談している横ではアイスホッケーの試合観戦が盛り上がっている、という
なかなか国際的で不思議な夜となりました。
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by tenori-on | 2008-04-18 17:44 | TENORI-ON
ワールドツアー4日目(午後)~パリ本番
お昼までカフェで時間をつぶしたあと、少しでも早めにチェックインできないか
念のために、またホテルに行ってみたのですがダメでした。
会場へ行ってみると、こちらはようやく設営が始まっていました。
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今回のイベント会場は、普段アーティストがスタジオとして使っている場所だそうです。
外見は、ちょっとコテージ風な建物に見えますが、中に入ってみてびっくり。
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天井がメチャクチャ高く、ベルリンの時の会場と同じか、それ以上に開放的な空間がそこにありました。
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広々とした中2階があり、階段を上ってそこから見下ろせるようにもなっています。
現在、普段はここを一人の女性アーティストがスタジオとして使っているとのことなのですが
いったいどういう使い方をしているのでしょうか?
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天井には、直径2mはある大きな円形の鏡が取り付けてありました。
太陽光を取り入れて、下の会場に反射させて照らすのかもしれませんが
それにしてもダイナミックです。

ステージの準備はまだはじまったばかりなので、基本的な確認だけして
西堀くんともう一度先ほどのカフェに戻ってお昼を食べることにしました。
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行ってみると朝はガラガラだったカフェが、いつのまにか超満員になっていました。
フランス語のメニューがまったくわからないので「今日のメニュー」を頼んでみたら、
出てきたのは何やら大量の肉とジャガイモを油でいためたもの。
味は悪くなかったのですが、肉はちょっと臭みのあるレバーのような感じで
とにかく油がすごかったので、今の我々にはきついお昼となりました。
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午後2時近く、ようやくホテルにチェックイン。
部屋はかなり簡素な感じです。
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窓からは会場が目と鼻の先に見えます。とにかく近いのは便利。
3時に会場でセッティングのチェックをしなければならないので
とにかく1時間だけベッドに倒れこみました。
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あまりに小刻みの睡眠しか取れませんが、こういう時には意外と起きられるものです。
3時過ぎに会場へ行ってみると、徐々にステージが出来上がってきていました。
そして、ステージの中央には何やら見慣れないものが。
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おお、これは巨大なTENORI-ON!?
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パリのスタッフが独自に、TENORI-ON風の照明ディスプレイを用意してくれたのです。
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数えてみると、ライトの数は15×15。惜しい!
でも演出としては十分ですね。
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TENORI-ONディスプレイスタンドも着々と準備されてます。

そしてここからは、またもや僕はビデオのスタッフや音響のスタッフに指示出しなどで大忙し。
しかし、今回フランス人の技術スタッフには英語がほとんど通じなくて、かなり苦労させられました。
若いフランス人スタッフに通訳してもらったり、絵を描いたりして
なんとかこちらの希望を伝えました。
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自分のリハーサルもできないまま、テレビ・雑誌の取材へ突入。
特にArteというフランス/ドイツ圏で放送しているテレビ局のインタビューでは
来たディレクターが昨年末に日本に来ていろいろオタクカルチャーの取材をしたらしく
「ハツネミク、ニコニコドーガ」などの単語がいっぱい出てきて苦笑しました。
フランス人は、日本のアニメやマンガが大好きなので、
インタビューの内容もベルリンとはまったく違います。

4つのかなりディープな取材を受けるうちに、
あっという間にドアオープンの時間になってしまいました。
ホテルの部屋で着替えるつもりで出てきてしまったので、慌ててホテルに戻ります。
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会場入口から外へ出てみると、すでにものすごい人が集まってきていました。
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列はどこまでも続いています!
それをかきわけてなんとかホテルに戻り、着替えてまた人ごみを乗り越えて会場へ。
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ここパリでも、ベルリンと同じようにこのイベントが注目されているのを感じ、うれしくなりました。
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今回照明は、ムービングライトがいくつもステージ脇に設置され
豪華な雰囲気でイベントがスタートしました。
ちょっと準備不足なのは否めませんが、とにかく始めるしかありません。
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先ほどの空間を埋める人、人、人。
中2階への階段にも人が並んでいます。
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中2階からもたくさんの人がステージを見下ろしています。
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ベルリンとはまた、一味違ったゴージャスな雰囲気のステージとなりました。
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そして僕のプレゼンの時間となりました。
こちらは、準備不足で大丈夫かなと、緊張した面持ちでステージに立ったのですが、
日本語覚えたて?のフランス人から「アリガット、トシオ~」と何度も声援が飛びはじめました(笑)
なんだかスターを迎えてくれたような雰囲気で調子が狂います(笑)
聴衆全体がとてもウェルカム&フレンドリーな雰囲気で、
こちらも急にリラックスして演奏&プレゼンを始めることができました!

しかし、なんと途中で予想外のトラブルが!
実は今回、僕のプレゼン用に長いケーブルが用意されておらず、
僕はいつもステージ上に置くノートPCを会場後ろのビデオ機材の近くに置かなければなりませんでした。
ただ、いつもワイヤレスマウスを使っているので、試してみたら
電波がなんとか届いたので不安ながら仕方なくそれでプレゼンを始めることにしたのです。

ところが、プレゼンの中盤、まったくPCが反応しなくなってしまいました!
何度マウスのスイッチを押しても、次のスライドに進みません。

ちょうど西堀くんをステージに呼んで紹介したあとだったのですが、
これはもうステージにいてもどうにもならない!と判断して、
とっさに僕はステージを飛び降り、人ごみをかきわけて後ろのビデオ機材へと走りました。
「ええ~っ!?僕はどうすれば…」と、ステージ上から困った西堀くんの声が聞こえます。
僕はマイクで「西堀くん、TENORI-ONの紹介でつないどいて!」と叫びました。
本当は、TENORI-ONのコンセプトなどを伝えるスライドが残っていたのですが
それをすっ飛ばすしかありません。

仕方なく、TENORI-ONを使って一人で機能紹介を始めた西堀くん。
いつもは西堀くんが演奏しながら僕が説明するのですが、
西堀くん一人でマイクを持って、なんとか説明&演奏を始めてくれました。
しばらく頼むよ~!

しかし、PCをチェックしてみたらワイヤレスマウスの問題ではなく
PC自体がまったく反応しなくなっていました。
これは、再起動しかないか…時間かかるぞ…と内心ドキドキです。

しばらくたって西堀くんのTENORI-ONの説明も終わってしまい、
ステージ上から「岩井さん、どうします?」と日本語で声がかかります。
「もうちょっと待って!」

西堀くんは「(英語で)まだトラぶってるので、TENORI-ONの演奏でもしようか?」と
問いかけると、聴衆からは指笛と大きな拍手。
すると、逆にトラブルの中のライブ感がよかったのか、この即興演奏が大うけ!

僕もそのうちようやくステージに戻ったのですが、これも拍手で迎えられ、
なんだかすごくいい雰囲気になっていたので、
もうスライドはいいや、と思い、二人での演奏に切り替えたところ、
これもまたもや受けてしまい、さらに会場は指笛、声援、拍手の嵐で
大盛り上がりになってしまったのでした。
怪我の功名ですね。

PCが止まったのはめちゃくちゃあせりましたが、
TENORI-ONさえあれば、十分即興で乗り切れる、というのを偶然にも身を持って実感しました(笑)
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他のミュージシャンたちの演奏もパワーアップし、
大盛況のTENORI-ONイベントはまたもや深夜すぎまで続くのでした。
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by tenori-on | 2008-04-16 14:38 | TENORI-ON
ワールドツアー4日目(午前)~パリへ
ベルリンのイベントが終わり、ホテルに帰り着いた頃にはすでに午前2時をまわっていました。
無情なことに、我々のパリ行きの飛行機は午前7時。
少なくとも、フライトの1時間前には空港に着いていなければなりません。
西堀くんいわく「5時半にタクシーを呼んでありますから!」

とにかく汗だく、そしてめちゃくちゃタバコくさくなったので、
シャワーを浴びて着替え、急いでスーツケースの荷造りです。

ようやく出発の準備ができたのは3時。
5時に起きるとして2時間は寝られるかな?と、アラームをセットして
ベッドに入ったのですが、ライブの大音響の中にずっといたので
耳がキーンと鳴り続けて、さらに興奮でしばらく寝付けず。
身体はものすごく疲れているのですが、精神的にはハイになっていて
イベントの大成功でついニヤニヤしてしまう自分がいます。

結局1時間半ほど眠りにつきました。
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なんとか目覚ましとともに5時に起き、顔を洗って、ぼーっとしたままロビーに向かいます。
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そして西堀くんとともに、まだ暗い中、
タクシーに乗り込み、ベルリンTegel空港へと向かいました。
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我々の飛行機は、7:05のルフトハンザ。
飛行時間も2時間ほどなので、そんなにゆっくり寝られそうにありません。
「ホテルには早めにチェックインできるよう頼んでありますから
午後まで結構寝られますよ」と西堀くん。
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我々が乗ったのは、かなり小さな飛行機でした。
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さらにこの時間、機内はがらがらに空いていました。
こんな早朝にベルリンからパリへ飛ぶ人はあまりいないようです。
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乗るやいなや、西堀くんは耳栓とアイマスクをしてシートに倒れこみ、
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朝食のサンドイッチとドリンクが出ても爆睡続行。
でも僕の方は、なぜか目がさえてしまって眠れなかったので本を読んでいました。
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そのうち、ふと窓の外を見ると白い線のようなものが見えました。
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それも雲の上に何本もの線が平行に走ったり、交差したりしています。
それが飛行機雲だということには、すぐ気がつきました。

どうも窓の外はまったく風がないらしく、下に広がる雲はピタリと止まって動きません。
たぶん風がないせいで飛行機雲も拡散せずにいるのでしょう。

飛行機雲を上から見ること自体、初めての体験だし、
たくさんの飛行機が正確に同じ高さを飛んでいるのか、
何本もの白い線が、まるで定規で線を引いたかのように
きっちりと並んでいるのに、しばし見とれてしまいました。
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2時間弱のフライトの後、飛行機はパリのシャルルドゴール空港に到着しました。

シャルルドゴール空港には、新旧いくつかのターミナルがあって、どれもワクワクするデザインなのですが、
特に僕は古いターミナルが大好きです。今回は、その古いターミナルに到着しました。
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60年代後半から70年代初めにかけて作られた、この古いターミナルは、
日本で言えば大阪万博の時代の香りがプンプン。
万博世代の僕にはたまらないものがあるのです。
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昔の未来SFに出てきそうな透明なチューブがいくつも交差し、
その中をエスカレーターで移動します。
毎回このターミナルに来るたびに、SF映画の中に迷い込んだ気がして
子ども時代に憧れた「懐かしい未来」を感じるのです。
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この白いのは、エアコンのダクトで壁側に送風口が付いているのですが、
映画「2001年宇宙の旅」を彷彿とさせるようなデザインで見てるだけでうっとりします。
ダクトごときを、わざわざこんな作りにくいデザインにしなくてもいいのに、
それをここまでこだわっているところがにくい!
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さて、空港からタクシーで、パリ市のはずれにあるラ・ヴィレットという地区に着きました。
この地区はかつての都市開発で、大きな科学博物館やミュージアムが集中して建てられている場所です。
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道路の脇には、不思議な形の自転車が並んでいました。レンタル自転車なのでしょうか?
色も形もなんとも不思議なデザインです。
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さて、ホテルに着いてチェックインしたら、ようやくこれで少し休めると思ったのですが…
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なんと、いままだ部屋は空いてないから、午後2時までチェックインできないとのこと。
話が全然違います!!
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交渉しても無理そうだったので、仕方なくすぐ近くの会場に行ってみたのですが
こちらもまだ朝早すぎて開いておらず…
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しょうがないので、ふたりで近くのカフェへと向かいました。
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英語が通じなかったのですが、近くの席の人に助けてもらって
なんとかカフェオレとクロワッサンを注文。
さすがパリ、どちらもとてもおいしいのが唯一の救いです。

さて、今日はどうなることか…先が思いやられます。
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by tenori-on | 2008-04-16 00:26 | TENORI-ON
ワールドツアー3日目~ベルリン本番
ワールドツアー3日目、この日はベルリンイベントの本番です。
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朝ホテルに届いた新聞には、すでに昨日取材を受けたTENORI-ONの記事が載っていました。
文化欄の一面、4分の1を使ったかなり大きな記事です。
ドイツ語なのでどう書いてあるかわかりませんが、
とても感じのいいインタビュアーだったので、きっとうまくまとめてくれたことでしょう。
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本番のスタートは夜8時。深夜まで続くイベントなので
午前中はしっかり休んで、午後から気合をいれて出陣です。
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昨日は気がつかなかったのですが、
門の上のサインもかなりイカしてますね。
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会場に入ると昨日は心配だったスクリーンも3枚しっかり吊られて、
ステージが見事に出来上がっていました。

さて、ここから本当は本番までのステージでのリハーサルや
楽屋の様子などをお見せしたいところなのですが、会場に着いた瞬間から
僕は映像の準備や、自分のプレゼンのリハーサル、そして雑誌やテレビの取材などが
怒涛のように押し寄せてきて、まったく写真を撮っている余裕がありませんでした…

準備と取材で会場と楽屋を行ったり来たりでヘトヘトになり、
さらに実はホテルで朝食を食べたきり、お昼を食べてなかったのでおなかはぺこぺこ。
ようやく本番間近になって一通り終わって楽屋に戻ると、
おいしそうなラザニアなど、イタリア料理が用意されていました。
お、ケータリングを入れてくれたんだ!、と思ったら、そばにいたかわいい女性が
強いイタリア訛りの英語で、私がつくったのよ~、と話しかけてきました。
西堀くんとおいしいラザニアをパクつきながら、
「あなたたちが出るのは何時なの?」
「10時半ごろかなあ…」
「一度家に帰るけど、あとで見に来るわね!」などと話しているうち
かなり疲れと緊張がほぐれたのでした。
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さて、いよいよ夜8時。
開場時間になり、一気にたくさんの人が入場してきました。
僕はライブの準備で、ステージに張り付いていて
受付の様子などを見に行く余裕がまったくなかったのですが、
西堀くんの報告では、予想以上にかなりの人が並んでいるとのこと。
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確かに、みるみるうちに巨大な会場は人で溢れかえってきました!
人々の熱気と期待が伝わってきます。
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まず人が入ってくる間にNorman FairbanksによるDJパフォーマンスがスタートです。
DJといっても、ターンテーブルではなくTENORI-ONのみを使ったプレイです。
Norman Fairbanksは、世界初のTENORI-ONだけを使ったアルバムをリリースした人。
今回もTENORI-ON1台から出ているとは思えない完成度の高い音を聴かせてくれました。
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そして、いよいよ本番ステージの先陣を切ったのは、
トロントから来てくれたI am Robot and Proud。
キーボーディストでもある彼は、キーボードとTENORI-ONを両手でそれぞれ弾きこなします。
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ニューヨークから来てくれたNathan Michelは、今回初参加。
音楽で博士号も持っているという理論派の彼は、
イスに座って、TENORI-ON1台をまるで本でも読むかのようなスタイルで持ち、
ものすごいスピードで操作して、どんどんと音を変化させていきます。
今回僕も見るのが初めてだったので、その意外なスタイルと使い方に圧倒されました。
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次のSutekhは、フランクフルトにも出演してくれたサンフランシスコのアーティストです。
TENORI-ONの光の動きを見事に演出に加えた、
まさにこれこそ我々が望んだTENORI-ONらしいパフォーマンスで
僕も西堀くんも目からウロコが落ちる感激の瞬間が何度もありました。
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そして、いよいよ僕自身のプレゼンの時間がやってきました。
TENORI-ONによるソロ演奏に続いて、TENORI-ONのアイデアがどこから来たか
そしてそれがどう進化して行ったか、という完成までの道のりを
スライドや動画を見せながら熱く語りました。
後半は西堀くんもステージに上がって、TENORI-ONの基本的な説明や
2台のTENORI-ONによる即興演奏などを披露しました。
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実際のところ、前のミュージシャンたちのパフォーマンスが予想以上に素晴らしかったこと、
そして、この大きな会場がものすごい数の人で埋まったこと、
さらには僕のプレゼンの間、みんな真剣に耳を傾けてくれていることなど、
会場全体のいい空気がビリビリ伝わってきて、僕自身もかなり興奮していました。
最後は熱い拍手をもらい、興奮は最高潮に達しました。
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僕のプレゼンのあとは、ベルリンのTo Rococo Rotの登場です。
今回、僕は各ミュージシャンの映像演出をやることにしたのですが
試しに演奏中の音をPCに入力してリアルタイムに映像化し、
ライブカメラの映像と合成してみたのがとてもうまくいきました。
特にTo Rococo Rotの、生ドラムとベース、そしてTENORI-ON+MACの
3人の演奏は、生楽器と電子音の組み合わせが大迫力で、
音が視覚化された映像もあいまって、この日最高のパフォーマンスに感じました。
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音のインプットをリアルタイムに映像化するプログラムは、
僕が長年進化させてきたオリジナルのものです。
今回、このベルリンで初めて使用したので、実験もかねて
ほとんどのミュージシャンで試したのですが、その次のパフォーマーであるPoleも、
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今回ベルリンのみ参加のStewart Walkerも、それぞれ音や音楽の雰囲気が違うせいで
映像もパフォーマンスごとにかなり独特の振る舞いを見せてくれて、
新しい発見がいくつもありました。

そして、すべてが終わったのは深夜2時近く。
イベントが無事大成功に終わり、やりとげた達成感で
出演者もスタッフもみんなニコニコしていました。
今回、ベルリンでこうした音楽イベントを主催するClubTransMedialeというチームに
このTENORI-ONイベントの仕切りを依頼したのですが
会場の選定から、パブリシティ、会場作りやケータリングなど
本当に完璧にやってくれて大感謝です。
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最後、会場を出る前に、そのClubTransMedialeの中心人物であるヤンと記念写真をパチリ。
僕も西堀くんも興奮状態だったので一応笑顔ですが、
実は内心ヘトヘトに疲れきっていたのでした。

そしてさらに、このあと5時間後にはパリへ飛ばなければならないという
過酷なスケジュールが僕らを待っていたのです!
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by tenori-on | 2008-04-14 15:14 | TENORI-ON
ワールドツアー2日目~ベルリン
4月6日にスタートしたTENORI-ONワールドツアー。
ベルリン・パリ・モントリオールの3ヶ所が無事終了しました!
あまりのハードスケジュールで、なかなかこの開発日誌を更新できなかったのですが、
ようやくモントリオールで少し時間ができたので、
時間を巻き戻して、ベルリンの続きから少しずつご紹介していきましょう。



日本から11時間のフライトのあと、フランクフルトで乗り継いでベルリンへ。
ホテルに着いたのは夜中で、その翌朝、2日目です。
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時差ぼけでかなり早い時間に目が覚めました。
ちょっと外に出てみると、かなり日本より寒いです。
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とても新しくて大きなホテルの朝食は、思っていた以上に充実していました。
(先月のフランクフルトのホテルはとてもシンプルな朝食だったのです)
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オレンジをその場で切って絞れるマシンがありました。
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ホテルでこんな機械に出合ったのは初めてなのでうれしいです。
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午前中に西堀くんと一緒にベルリンを代表する新聞のインタビューを受けました。
3時間で原稿を書き上げて、明日の朝刊の文化欄に載せてくれるそうです。
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今日は、この取材のほかは夕方にイベント会場を下見することになっていて、
それまで予定がないのでちょっと余裕があります。
インタビューが終わったあと、二人で電車に乗って昼食に出かけることにしました。
僕らが泊まっているのは、イベント会場がある旧東ベルリン地区のはずれのほうなのです。
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電車で4駅ほど乗って、旧東ベルリンの中心街へと出ました。
建物にもかなり趣きがありますね。
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これは、木のおもちゃの専門店。
ほとんど一人のおじさんが手作りで作っているそうです。
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西堀くんおすすめのレストランで昼食を食べました。
一見ピザそっくりに見えますが、南ドイツでポピュラーなものらしく
チーズではなくクリームソースを使ってあります。
初めて食べたのですがとてもおいしい!
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このあたりはギャラリーがたくさんあるということだったので
昼食のあと散歩に出てみました。
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早速我々のTENORI-ONイベントポスターを発見しました!
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遠くにテレビ塔が見えます!ちょっとワクワクしてきました。
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このあたりに今回ツアーに参加してくれるRobert Lippockも住んでいるそうなのですが
建物の中庭がどこも素敵で緑も多く、スペース的にも余裕のある建物ばかりなので
うらやましい限りです。
街で見かける落書きもなんだかレベルが高いです。

しかし、今日は月曜日でギャラリーのほとんどがお休みで
外からガラス越しに見ることしかできませんでした。
月曜は人が集まらないから、イベントは火曜日にしたほうがいい、と言われたのもうなづけます。
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西堀くんと別れて、僕は一人でテレビ塔に行ってみることにしました。
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途中、見つけたのは愛嬌のある歩行者用の信号です。
この帽子をかぶったおじさんのマークはどこかで見たことがあります。
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赤信号のほうもいい感じです。
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と思ったら、デパートにはその信号をグッズにしたコーナーがありました。
ベルリンの街のキャラクターとして売り出そうとしているみたいですね。
日本の信号もこんな風に街ごとにデザインを変えたら楽しそうです。
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さあ、いよいよテレビ塔に登ってみましょう。
このテレビ塔は60年代末に建てられたもので、高さは368 mだそうです。
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内装も旧東ドイツを感じさせるレトロな雰囲気です。

チケットを買うのにやたら並んで時間がかかったのですごく人気があるのか、と思いきや
単にチケット売り場のおばさんが一人ですごくゆっくり売っていたのでした…
もっとテキパキ売ってよ、おばさん!
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そしてエレベーターで展望台へ。
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エレベーターも小さくて少しの人数しか乗れません。
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これが展望台から見下ろしたベルリンの街です。
行きに乗ってきた電車の線路をたどりながらホテルの方角を見てみると
意外と歩けそうな距離だったので、帰りは街を見ながら歩いて帰ることにしました。
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外はかなり寒いのですが、途中川沿いに歩く道もあり、
散歩にはなかなかいい感じです。
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多くの建物に結構カラフルな色が使ってあります。
これは旧東ドイツからのデザインなのでしょうか。
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ホテルの近くの巨大なアパートは、こんな風に見事なグラデーションになっていました。
これを実現するのは、かなり大変だったはずです。
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かなり歩いたのでホテルに戻ってしばらく休み、
夕方5時ごろ、西堀くんと一緒にイベント会場へと向かいました。
ホテルから歩いて10分くらいで着いたのですが
外から見るととても地味な感じの建物です。
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しかしスタッフ専用の入口から中へ入って
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階段を上って、我々のイベントがあるフロアに着くと…
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そこはびっくりするほど巨大な空間がありました!

聞けばここは1950年代に作られた建物で、
中には周辺一帯の施設に熱を送るための巨大な機械があったそうです。
発電所ならぬ発熱所ですね。
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それを、改装して今はイベントホールとして使っているのですが
当時の機械を活かしたインテリアがかなり強烈です。
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ここはソファがコンクリートに直接取り付けてあります。
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内部はいくつかの空間に別れていて、いたるところに古い発熱所の残骸が。
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こういう電気系の表示にはしびれます。
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わざとらしく取り付けたものではなく、旧東ドイツの時代からある本物。
やたらかっこよく感じますね。
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そうした古い雰囲気に加えて、窓にはカラフルなフィルターが取り付けられているところが
またセンスがあっていい感じです。

会場では、ステージの組み立てが終わって
スクリーンやプロジェクターの取り付けが行われていたのですが
とてもすぐには終わりそうになかったので、しばらく様子を見てからホテルに戻ることにしました。
本番は明日です。うまくいくでしょうか。
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夜は、現地スタッフと、今回の参加ミュージシャンと一緒に
あいさつがてらレストランで夕食をともにしました。
左側が今回ベルリンイベントを仕切ってくれているヤン。
右側は、フランクフルトでも出演してくれたSutekh。
彼はサンフランシスコから到着したばかり。
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一番右はカナダから到着した、I am Robot and Proud、その隣はベルリンから参加のPole。
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おいしいドイツ料理とともに、
明日から始まる怒濤の本番の前のちょっと静かなひとときを楽しんだのでした。
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by tenori-on | 2008-04-14 04:09 | TENORI-ON


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